交通事故後の後遺障害認定申請にかかる費用について

後遺障害等級認定でお悩みの方

後遺障害認定申請の費用はどのくらいかかりますか? 坂出市大屋冨町 T様

7月3-1

【質問】
交通事故で後遺障害認定の手続きをしようと思うのですが、費用が心配です。
どのくらいの費用が掛かるのでしょうか?

T様(坂出市大屋冨町)


弁護士からのアドバイス

坂出市大屋冨町のT様、ご質問ありがとうございます。

交通事故の後遺障害認定を受ける場合には、必要書類に記入・診断書の添付が必要となっています。
必要書類を、自賠責保険の関係機関のひとつである『損害保険料率算出機構』に提出し、損害保険料算出機構が審査をして『第○級相当』と自賠責保険に通知し、自賠責保険が『第○級で認定します』と、通知する流れになります。

申請時に手数料等は必要ないのですが、添付書類として医師の診断書が必要となってきます。
診断書の金額は病院によって値段が変わり、同じ病院でも『普通の診断書』と『交通事故の後遺症の診断書』では値段が違う場合もあります。
後遺障害用の診断書の費用の統計では、一番安い物で2,520円、高い物で12,600円、平均で5927円です。
病院によっては診断書に添付するレントゲン写真の画像代は別途となる事もあるため、事前に費用を聞いておいた方が無難です。

保険会社が介入している示談交渉の場合、診断書代や書類の流れが少し違ってくることがあります。
本来ならば、被害者が直接自賠責保険に申請書類を送付する『被害者請求』という方法がとられるのですが、保険会社が代行するケースも多くあります。
その場合には、申請書類は保険会社に提出をして、保険会社から損害保険料率算出機構に提出されます。


7月3-2

治療費を保険会社が全面的に肩代わりしている場合には、症状固定と同時に後遺障害認定用の診断書が発行されるため、保険会社が診断書代を負担することがほとんどです。
治療費は自己負担で示談時に清算する予定である場合には、一旦自己負担で診断書を発行してもらい、示談時に治療費などと一緒に清算されることが多いです。

では、『後遺障害認定の申請を出したが、後遺障害と認められなかった場合の診断書代はどうなる?』というと、ケースバイケースです。
後遺障害認定がされた場合には、相手方や保険会社が診断書代を負担することがほとんどです。

しかし、後遺障害認定が受けられなかった場合には、被害者側の負担となる事が多いです。
被害者側からすると理不尽かもしれませんが、「後遺障害が無いにもかかわらず、後遺障害にかかる費用まで負担する必要が無い。」という理由からになります。
『被害者側の負担となる事が多い』とは言いましたが、保険会社が治療費を一括して支払っている場合には「数千円の負担だから」と、改めて請求しない保険会社もあるため、会社によると言えます。

保険会社を通さず被害者請求する場合には、自身で郵送をしなければいけないので、数百円~の郵送代がかかります。
(郵便の重さや大きさ、配達証明の有無により変わります。)

自己負担の場合は1万円前後の費用が掛かると考えておけばよいのですが、本当の問題は書類の中身です。
後遺障害認定の申請をしたものの認められなかった、もしくは低い等級であったので、再審請求をする場合には、またしても診断書が必要となってきます。
しかも、前回と全く同じ診断書であれば後遺障害等級が認められる可能性はほぼないと言えます。
そのため、受け取った診断書の中身の精査が大変重要となってきます。

とはいえ、普通の方が診断書を見て、「どこが悪くて後遺障害等級が認められなかったのか?」と理解することはとても難しいです。
交通事故の示談に精通した弁護士ならば、申請書の書き方のみならず、診断書の問題点もわかるため、事前に審査に通りやすい診断書のアドバイスももらえるため、事前に相談をしてから、後遺障害等級の申請をする方が良いでしょう。

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